西カリブ海クルーズ顛末記

14万トン級の超大型客船による西カリブ海クルージング・レポート

「西カリブ海クルーズ」11日間の旅

   ▲ 日差しが眩しいサンタモニカの海岸
<1日目>
 ゆったりとした時の流れ。そして、青くきらめく大海原…。大型客船の旅は人々を癒しの世界へと導いてくれます。

ここで紹介する旅行記は、2016年10月末から11月上旬にかけて催行された11日間の西カリブ海ツアーの顛末記です。ツアー内容を想像し、あなたご自身も行ったつもりになって頂ければ幸いです。

 午後5時25分、関西国際空港発のJAL便でアメリカ西海岸のロサンゼルスに向かい、乗り継ぎの時間調整のためロス市内を観光した後、アメリカン航空の乗り換えてクルーズ船が停泊する東海岸のマイアミに向かいました。

▲サンタモニカの「ルート66」
 ラッキーなことに、今回のツアー参加者は15名の少人数にも関わらず、添乗員さんの他に旅行社の企画担当者が同行するという贅沢で安心この上ない旅行となりました。

 関空からロサンゼルスの飛行時間は10時間20分で機内食は2回、日本との時差はマイナス16時間です。最近の飛行機は機内食も美味しく、席ごとにTVモニターが付いているので映画を見ていれば長時間のフライトでも、さほど時間のことは気になりません。航空会社のサービスと営業努力に頭が下がります。

 お昼前にロサンゼルス空港に無事到着した我々は、専用バスに乗り込んで、昼食抜きでの駆け足市内観光です。とは云っても時差の関係でお腹が空いているのかいないのかさっぱり分からないのが正直なところ。

 サンタモニカの海岸や、ハリウッドハイランド、チャイナタウンなどを約10時間かけての見学です。

  ▲観光客で賑わうロスのチャイナタウン
私にとっては27年ぶりのロサンゼルスでしたが、バスの窓越しに映るレトロな建物と近代的な建物が混在するロス独特の街並みを眺めているうちに、少々の懐かしさと過ぎ去った年月の重さを感じてしまいました。以前来た時は、まだ2歳の子供と若くてピチピチの家内、そして今は亡き母が一緒でした。過ぎ去りし青春を今一度と云った感じですね。

 話が横道にそれてしまったので元に戻します。銀幕のスターが闊歩するロサンゼルスは郷愁と未来が混在し、映画好きに人にとって体が震撼を覚えるような街です。

 今回のツアーで最初に訪れたアメリカ西海岸の大都市、ロサンゼルス。駆け足で街の上っ面しか見てないのに、何処からともなく漂って来るアメリカンテイストのレトロ感が私の心を癒してくれるような…そんな気がしました。


 ▲ハリウッドハイランドを望む  ▲お馴染みのレッドカーペット  ▲グレゴリー・ペックの銘板

 市内観光を終えた後、ロサンゼルス21時35分発のアメリカン航空で空路マイアミへ。西から東へのアメリカ国内移動なのに飛行時間はなんと5時間10分も。やっぱり、アメリカの国土は広いですね。…実感!


<2日目>
 機中泊の後、翌朝5時45分(ロサンゼルスとマイアミとでは3時間の時差)にやっとフロリダ州のマイアミに到着しました。空港でスーツケースを受け取り、一行は空港に隣接するホテルでひと時の休息です。JALの機内食以来、これといった食事らしい食事をしていない私たちは、取りあえず荷物をホテルの部屋に置き空港内のレストランで朝食を済ませました。

 クルーズの発着港に向かう出発時間は10時30分ですから、ベッドに横になってうっかり寝過ごして」しまったら大変です。部屋のバスタブに浸かって旅の疲れを落とした後はマイアミ空港内をゆっくりと散策です。

 マイアミ空港はそんなに新しい空港ではありませんが、一大観光地の玄関口だけあって空港ターミナル内には免税店やお土産物屋さんを始め、お馴染みのスターバックスやファーストフードのお店やなど、いろんなお店がいっぱいです。時間的なこともあってか、ゆっくりとウインドショッピングを楽しむことが出来ました。

▲マイアミ港に停泊するMSCディヴィーナ
 そんなこんなで、着替えを済ませた我々旅の一行は添乗員さんに引率され、専用バスでクルーズ船「MSCディヴィーナ」が待つマイアミ港へと向かいました。

 11時過ぎにはマイアミ港に到着。岸壁に10数万トンクラスのデッカイ客船ずらりとがずらりと停泊する様は圧巻で、見る人を圧倒します。

 通関手続きを済ませて「MSCディヴィーナ」にチェックイン 。いよいよ4か国周遊カリブ海クルーズの出発です。船の出港時刻19時までには時間がタップリとあるのですが、今回のクルーズ参加者は世界各国から4,000人もの乗客が乗り込むとのこと。それぞれが大きなスーツケースを持参していますから出港の7~8時間前に乗船を開始するのは当然のことだなと納得しました。


今回のカリブ海クルーズで利用した船は、銀幕の大女優ソフィア・ローレンが命名したと云うイタリア船籍の「MSCディヴィーナ」で、■客室数:1,751室 ■乗客定員:4,345名 ■乗組員数:1,388名 の大型客船です。 船の大きさは、■総トン数:139,072トン ■全長:333.3m ■全幅:37.92m ■乗客用デッキ:13層 …というとってもデッカイ船でした。


▲MSCディヴィーナのメインロビー
 MSCディヴィーナの船内にはスポーツやレジャー、エンターテイメント施設をはじめ、キッズクラブやティーンクラブなどあらゆる年齢層が楽しめる施設が充実完備。

 例えば、本格的石窯ピザやメキシコ料理などが堪能できる20時間無料営業のバイキングレストラン(コーヒー・軽食等は24時間営業)を始め、スローフードが楽しめるこだわりのレストラン、ライブバー、プール、エステティックサロン、サウナにスポーツジム、カジノにブティック、1,400名収容のパンティオンシアターなど、各種の娯楽施設がいっぱいで、決して乗客を飽きさせることはありません。

▲1,400名収容のパンティオンシアター
 船の中でのショップ等の支払いはすべて1枚の乗船カード(身分証明書を兼ねる)で行うため、添乗員さんに手伝ってもらい、まずは専用の機械でこの乗船カードに自分のクレジットカード内容を登録です。
 その後、部屋に届けられた旅行カバンの中身を取り出して整理したり、バルコニーから外の景色を眺めたりしているうちに気が付いたら時計の針は午後1時を過ぎていました。

 昼食をとるため14階のバイキングレストラン「カルメット&マニトゥカフェテリア」へ行くと、めちゃ広いレストラン内は人また人の大混雑。それでも、食事テーブルを簡単に確保できるのですから、さすがに超大型客船ならではの処理収容能力です。「さすがやな~」と内心感心することしかり。アルコール類や缶のコカコーラなどの特定飲料以外はすべて無料ですから、大食漢にはもってこいの食環境ですね。そう思って改めて周りを見渡すと、3~4割は優に100キロを超えていそうなごっい体格の人がやたらと目につきます。気のせいでしょうか?

 ゆっくりと昼食を済ませた後は船内を見学です。水着姿の乗船客を横目に見ながら「全長333mの船の屋上デッキは食後の散歩にもってこいだな~」なんてことを考える船上のひと時でした。

▲船内でのライブショー
 夕食のため、午後6時に船の中央ロビーに集合した我々ツアー参加者一行は5階にあるレストラン「ブラッククラブ」へ。このレストランは注文式になっており、14階のビュッフェスタイルのレストランとは違って落ち着いた雰囲気が店内を流れており、船独特の丸い窓から見える景色が旅情ムードを誘います。

 今回のツアーで初めて参加者全員が揃った夕食会では、これから始まる船旅の安全を祈ってビールやワインで乾杯を済ませ、美味しい食事や旅の話題で盛り上がっているうちに、14万トンの豪華大型客船「MSCディヴィーナ」は午後7時ジャストに乗客4,000人の夢を乗せ、最初の寄港地であるジャマイカの「オーチョリオス」に向けて静かにマイアミ港を出港して行くのでした。


<3日目>
▲ カリブ海に昇る朝日
 3日目は終日クルージングです。カリブ海は一年中温暖な気候が魅力ですが、中でも11~4月は乾季となり、この時期はより透明度の高い美しい海と出会うことができると聞いていたので、朝6時半頃に目を覚まし、さっと顔を洗った後で早速散歩に出かけました。

 15階のデッキを散歩していると、すれ違う人々が皆「グッド・モーニング」とか「ボンジョルノ」「グッデン・モルゲン」とか言って声をかけてくれます。乗組員の中には、片言の日本語で「お早うございます」などと声をかけてくれる人もいてました。船の1日は朝の挨拶から始まるのを実感し、清々しい気持ちで洋上の朝を迎えることができました。

▲ピッラロッサでの朝食
 この日は朝8時に6階にある注文式のレストラン「ピッラロッサ」でツアーの参加者と一緒に朝食です。好きなものを食べたいだけいくらでも注文できるので、食べすぎに注意が必要なのは言うまでもありませんね。

 スポーツジムで体を鍛えるも良し、プールで遊ぶのもよし、はたまたサウナで気持ちのいい汗を流すのも良し…。船の中で過ごす一日は結構変化にとんだ楽しいものでした。

◆船内では多彩なエンターテイメントショーやさまざまなイベントが盛沢山!

 ▲MSCディヴィーナのプール  ▲船尾の甲板で日光浴  ▲夜遅くのダンスパーティー


<4日目>
▲船から見たオーチョリオスの町
 午前10時30分、いよいよ船は「オーチョリオス」のジェームスボンド桟橋に接岸です。オーチョリオスは、カリブ海に臨むジャマイカ北部の港湾都市でカリブ海クルーズの寄港地。「007シリーズ」の傑作もこの地で生まれました。

 オーチョリオスはスペイン語で「8つの川」を意味し、川や滝の多い緑豊かなリゾートとして歴史が古い町です。昔からダイビングなどのマリンスポーツが盛んで、同国のモンテゴベイに次ぐ観光拠点になっています。「007シリーズ」の傑作もこの地で生まれました。英語名は「OCHO RIOS」。

 ▲オーチョリオス港のMSCディヴィーナ
 オーチョリオスへ飛行機で行く場合、日本からの直行便は運航していないため、アメリカの主要都市を経由してジャマイカのノーマンマンリー空港(キングストン)、またはサングスター国際空港(モンテゴベイ)へ行き、そこからは飛行機をチャーターするか、陸路で向かうことになります。

 ここで、ツアーの一行は船から下船して夕方までの市内散策です。水着姿に着替えた我々は、数々の映画やCMにも登場した「ダンズリバー」で滝登りにチャレンジしました。滝登りとは云っても上から下へと一直線に落ちる滝ではなく、ダンズリバーは段差の少ないゆるやかな傾斜の滝なのですが、水量豊かで流れも速いので滑らないよう油断は禁物です。「しっかりと手をつないで1列で進むように」という現地のガイドの指示通り、滑って転倒しないようにしっかりと手をつないでお互いをサポートし合い、ずぶ濡れになって大はしゃぎの滝(川?)昇り体験でした。

▲ダンズリバーの滝登り
 ジャマイカの先住民は、かつてこの国のことを「XAYMAKA」(ザイマカ)と呼んでいたそうで、現在の「JAMAICA」の語源となったと言われています。
 XAYMAKAとはタイノ語で「木と水の国」を意味する言葉で、ジャマイカの恵まれた自然美を言い表すのにピッタリの気がします。

 「木と水の国」の魅力を知るには、美味しいブルーマウンテン・コーヒーでも飲みながら、山奥の川の平和な静寂と壮大な自然にゆっくりと身を委ねて味わってみるのが一番ですね。

 再びこの地を訪れることがあれば手漕ぎボートにでも乗って、ゆったりのんびりと、川くだり体験をしてみたいものです。

▲ダンズリバー公園の出入口付近
 そんなことを考えていたら、数年前、芦屋のヨットハーバーにモンテゴベイ船籍の豪華プライベート・クルーザーが1ヵ月間も停泊していたのを思い出しました。ジャマイカには超お金持ちの人が住んでいらっしゃるんですよ…皆さん。

 オーチョリオス観光を終え、船に戻った我々を乗せたMSCディヴィーナは午後5時、海の上を滑るように次の目的地であるケイマン諸島の「ジョージタウン」へと向けて出港です。


 その日(10/31)の夜はハロウィンのお祭りで、乗船客の約3割の人たちは魔女やお化けなど思い思いに仮装して秋の夜長(とは云っても、船の中は気温23~24度で夏の雰囲気ですが…)をエンジョイしていました。

 ハロウィンの夜に集う国際色豊かな人々との出会いは、心に残る良い思い出となりました。

▲ハロウィンで賑わう中央ロビー ▲ラウンジでハロウィンを楽しむ乗船客

ハロウィン(英: Halloween または Hallowe'en)とは?
 ハロウィン(ハロウィーンともいう)とは、毎年10月31日に行われる、古代ケルト人が起源と考えられている祭のこと。もともとは秋の収穫を祝い、悪霊などを追い出す宗教的な意味合いのある行事であったが、現代では特にアメリカ合衆国で民間行事として定着し、祝祭本来の宗教的な意味合いはほとんどなくなっている。

 カボチャの中身をくりぬいて「ジャック・オー・ランタン」を作って飾ったり、子どもたちが魔女やお化けに仮装して近くの家々を訪れてお菓子をもらったりする風習などがある。

 ◇外国人観光客の皆さんはハロウィンを心の底からから楽しんでいる様子でした。



<5日目>
▲テンダーボートでジョージタウン上陸
 午前9時、MSCディヴィーナはケイマン諸島の玄関口である「ジョージタウン」に到着です。ここは観光が盛んで、リゾートホテルや税金のかからない銀行(オフショア・バンク)などが数多く集まっています。この町では5階建てより高いビルの建設は法律で禁止されているとのこと。

ジョージタウンの港は、水深が浅いため大型船は接岸できずに、沖合で停泊した本船から小型のテンダーボートに乗り換えてのジョージタウン上陸です。

 Tシャツと短パン姿の下に水着を着込んだ我々は、アカエイとイルカ見学のため、用意されたバスに乗り込んでアカエイ見学船が発着するドルフィン・コープへと向かいました。

 ここにはイルカと遊べる「ドルフィン・ラグーン」と云う施設がありますが、先にアカエイ見学船に乗って、少し波立つ海上を沖合へ約30分。珊瑚礁の限界ぎりぎりのところで、アカエイを餌付けしているエリアの「スティングレイ・シティ」に到着です。

▲エイが集まるスティングレイ・シティ
 水深1メートル30センチ程度の砂地の海域に、なんとアカエイがいっぱいいるではありませんか。大きなエイから小さな子供のエイまで、その数なんと150匹以上とか。エイのしっぽには毒がありますが、餌付けしてあるのでどのエイも人なつっこくて簡単に手で触ることが出来るとのこと。

 こわごわ触ったエイの表面はザラザラで裏側はツルツル。お腹はマシュマロみたいな感触でふわふわでした。尻尾に毒針がありますが、人間を刺すことはまずないそうです。

 エイも普段は大人しく、威嚇したり、誤って踏む様なことさえなければ刺すことはないとのこと。周りに寄ってくるエイは皆おとなしくてペットのような感じでした。波がなく穏やかな海であれば、いつまでもその場にいてエイと戯れていたかったですね。

 この日は少し風が強く、大きな波が来ると体がさらわれそうになる時もありましたが、カリブ海の青く透き通った海の中でエイと楽しく遊ぶことが出来たあっという間の30分間でした。


▲イルカと遊べるドルフィン・ラグーン
 スティングレイ・シティから戻った後は、ドルフィン・ラグーンでイルカとの交流です。

 グループごとに分かれて海の中に入り、イルカとキスをしたり、イルカの背に手をかけて水上スキーのように引っ張ってもらったり…etc。まるで「人間がイルカに遊んでもらっているんじゃないかな」と錯覚に陥るような楽しいひと時でした。

 ツアー参加者は年配の人が結構多かったせいか、客がイルカに引っ張られているのを見て、城みちるのヒット曲「イルカに乗った少年」ならぬ「イルカに乗った老人だ~!」と言って、思わずお互いに顔を見合わせてしまうシーンがあったとかなかったとか。

 午後4時、ジョージタウンでの楽しい思い出をいっぱい乗せて、MSCディヴィーナは次の目的地であるメキシコの「コズメル」に向け出港です。



<6日目>
 翌朝10時、船はメキシコのコズメルに入港です。コズメルはカリブ海の西部、ユカタン半島の東に浮かぶメキシコ最大の島で、マリンスポーツやスキューバダイビングを楽しむ観光客が世界中から訪れる人気のリゾート地です。

▲ コズメルは生憎の曇り空
 コズメルとはマヤ語でツバメの島を意味し、現代マヤ語ではKùutsmilと呼ばれていそうです。 そんな訳で、今回コズメル上陸後の目的地はメキシコのユカタン半島東海岸にあるマヤ文明終焉の地「トゥルム遺跡」です。コスメルから対岸にあるメキシコ本土のカルメンまで高速ボートで移動(約45分)し、その後バスに乗り換え1時間程度で「トゥルム遺跡」に到着しました。

 トゥルム遺跡の入口には多くの土産物屋さんが並んでいますが、どのお店にも骸骨の人形が飾ってありました。聞くと、これは日本のお盆のようなもので、この時期に先祖がこの世に帰ってくるのを明るく賑やかに祝うためなのだそうです。表現方法は異なっていても先祖を大切にする気持ちは世界共通なんですね。

▲トゥルムの守護神イグアナ
 駐車場から移籍までは2ドル払ってミニトレインに乗るのですが、このミニトレインとは名ばかりで長椅子の付いた荷車をブルドーザーが牽引するという代物です。日本では考えられないシチュエーションに思わず後ずさりしてしまいました。本当に世界は広いな~と云うのが実感です。

 トゥルム遺跡は、マヤ文明末期に栄えた城壁都市の遺跡で、メキシコのカリブ海に面したユカタン半島東海岸の崖の上にあります。トゥルムは、マヤ人によって造られた最後の都市の1つで、13~15世紀の間に繁栄し、スペイン人がメキシコを占領し始めたあとも、70年間を生き延びたといいます。

▲マヤのトゥルム遺跡 ▲トゥルム遺跡から望むカリブ海

 マヤは現在のメキシコ、グアテマラ、ホンジュラス等にまたがる中米の広い地域で栄えた古代文明で、起源は紀元前1500年頃、滅亡は西暦1600年代とされています。アステカやインカといった古代文明が一大帝国を築いたのに対し、マヤは中米一帯に多くの都市国家を築いたものの全土を統一する王朝は出現しませんでした。

 スペインの移民によって持ち込まれた感染症がマヤ文明終焉の原因であったとも云われていますが、マヤ遺跡の中でもとりわけトゥルム遺跡は保存状態が良く、多くの観光客の人気を博しているのだそうです。



午後6時:船は次の目的地、バハマの「ナッソー」に向けて出港です。
▲ MSCディヴィーナの航跡

 この日の夜はフォーマルナイト。夕食会場のレストランでは蝶ネクタイ姿に正装した係員が、華やかにドレスアップしたご婦人方やタキシードやスーツ姿の男性達を笑顔で出迎えてくれます。ツアー6日目の夜ともなると、ツアー参加者は勿論のことレストランの係員とも互いに打ち解け合って、どのテーブルも会話が弾みます。

 この夜は、21ドルの格安料金でロブスター料理を提供できるとのこと。単純比較はできませんが、伊勢海老料理専門店の「中納言」で伊勢海老丸ごとのコース料理を注文したら最低1万円は下りませんから思わず「安いな~!」と一声。海老が大好物の家内が早速これを注文。出されたロブスターをウエイターに捌いてもらい、1匹丸ごと食べて大満足な様子。

▲これが21ドルのロブスター ▲ウエイターが食べやすく捌いてくれました

 夕食の後は買い物をする人、パンティオンシアターでショーを楽しむ人、ラウンジで美味しいお酒を楽しむ人など、それぞれの旅の夜が過ぎていくのでした。



<7日目>
 7日目は寄港予定がなく、終日クルージングです。

 この日はスポーツジムに行ったり、サウナに入ったり、プールで泳いだり、ジャグジーに浸かったり、はたまたカジノで遊んだりなどと皆がそれぞれ思い思いに船旅を楽しむ1日となりました。

▲カリブ海の朝 ▲談笑する乗船客 ▲船内のライブコンサート ▲劇場のショータイム


<8日目>
 正午にMSCディヴィーナはバハマの「ナッソー」に入港です。この港にはすでに2隻の大型客船が入港しており、我々が乗った船は3隻目の入港です。

▲ナッソー港の自然防波堤 ▲すでに停泊中の大型客船 ▲続々と入港する大型船



 14万トンの大きな船体をゆっくりと180度回転させ、静かにゆっくりと港に接岸するMSCディヴィーナ号。驚いたことに、我々の後に2隻の超大型客船が入港してくるではありませんか。これはもう壮観以外の何者でもありません。バハマのナッソー港に5隻の超大型船が勢揃いです。

▲ナッソーのベイ・ストリート
 1隻につき、多分3,000~4,000人前後のお客さんが乗っていると思いますので、ナッソーの町は、最低でも一気に1万5千人の観光客を迎え入れたことになります。さすがですね~。これが国際観光都市の実力というのでしょうか。

 ナッソーの町では、船が出港する6時まで自由行動ですが、船に戻る時間のことを考えると実質5時間程度しかありません。幸い、港近辺くが繁華街とのことなので、近場をのんびりと探索することにしました。添乗員さんによれば、バハマのカリビアンラムケーキが美味しくてお土産に最適だというので、早速これを3個ほど買い求め、あとは目ぼしいお土産を探しながらのベイ・ストリートを散策です。

▲この教会でちょっとひと休み

 美しいビーチとカラフルな街並み…。バハマ国の首都であるナッソーの街には、イギリスの趣が色濃く漂っており、ベイ ストリートから少し横道にそれたところにある教会や総督官邸の「ガバメント・ハウス」が印象に残ります。

 ガバメント・ハウスは200年以上もの歴史をもつバハマの重要建築物のひとつで、植民地風のジョージア建築で作られているそうです。階段中央にあるコロンブス像と白とピンクのかわいらしい外壁が印象的。

▲ガバメント・ハウスの前で

 カリブ海有数の観光地だけあって、港に戻っても乗船手続きをする建物前には、Tシャツや民芸品、ネックレスなどを売る小さな店がずらりと勢揃い。中でも割安感のあるTシャツ類を売るお店には人の列ができ、飛ぶように売れていました。Tシャツはかさばらないからお土産にピッタリなんですよね。実は、そういう私も6枚買ってしまいました。

<参考>
バハマ国(通称バハマ)は、イギリスの女王を君主とし、総督をその代理人とする立憲君主制国家で、西インド諸島のバハマ諸島を領有する。正式名称は Commonwealth of The Bahamas (英語: コムンウェルス・オブ・ザ・バハーマズ)、通称は The Bahamas [bəˈhɑːməz]


▲ナッソーの町を散策する観光客 ▲ナッソーの港に面したお店

 午後6時、カリブ海クルーズ最後の寄港地となったバハマのナッソー港を後に、MSCディヴィーナは母港マイアミへ向けて静かに出港です。

 船の中で使った各種費用の清算をするため、出港と同時に部屋に備え付けの冷蔵庫がロックされました。楽しかった今回の船旅も、いよいよ最後の夜を迎えてしまいました。夕食後は下船準備のために部屋に散らかった衣服やお土産の整理です。

 今回の旅は11日間だったので、日本を出国する時にはすでにスーツケースの中は満杯でした。こちらで買い物をして荷物が増えた分「何かを捨てなければ…」と思いつつ、身の回りを整理をしているうちに船旅最後の夜が更けていきます。



<9日目>
▲マイアミ港のバス乗り場
 午前7時、8日間に渡るカリブ海クルージングを終え、船はマイアミ港に帰ってきました。船旅最後の朝食を終えた私たちは9時半過ぎにMSCディヴィーナから下船。通関手続きを終えた後、マイアミ観光へと出発です。

 まず最初に訪れたのが、目の前にビスケーン湾とヨットハーバーが見渡せるダウンタウンのベイサイド・マーケットプレス。眩しいフロリダの日差しが降り注ぐ中で、それぞれが記念の写真撮影です。

▲ビスケーン湾のヨットハーバー
 マイアミは、世界中のセレブやお金持ちの集まる超高級リゾートというイメージがありますが、現地のガイドさんの話によれば、とてもラテン色の強い都市で、人口の半分以上をヒスパニック系が占めているとのこと。

 街なかを走る車は、トヨタや日産、ホンダ、マツダといった日本の車がやたらと目につき、思っていた以上に日本製自動車がアメリカ社会に浸透しているのを実感しました。

 次に訪れたのが、車ですぐの所にある有名なマイアミビーチです。世界中から大勢の観光客がバカンスに訪れるマイアミビーチですが、ここはマイアミの東沖合を埋め立てて造ったビーチだとということはあまり知られていません。1915年に埋め立てが完成して以来、ホテルなどの高層ビルが立ち並ぶアメリカ有数の避寒地として、世界中から観光客が集まるようになりました。

▲マイアミビーチの救難監視所 ▲美しいビーチの北側を望む

 ビーチの長さは南北に16kmもあり、目の前には美しい白浜と大西洋が広がります。ベストシーズンは湿気の少ない11~4月で、セレブが集まるのはサウスビーチと呼ばれる南側のビーチなのだそうです。

▲マイアミビーチ近くのカフェ
 今回はカリブ海クルーズのついでに立ち寄ったマイアミビーチですが、今度またここに来ることがあれば、このビーチで昼寝や日光浴を楽しみながら、行き交う綺麗な人たちを眺めてのんびり過ごしたいものです。

 マイアミビーチを散策後、このツアー最後の宿泊場所であるマイアミ国際空港の「マイアミ・インターナショナル・ホテル」に到着しました。スーツケースをホテルに預けた後は自由行動組とオプショナルツアー組に分かれての行動です。

 時計を見ると12時を過ぎています。自由行動組の私たちは、昼食をとるため、添乗員さんと共に、バスで30分程の所にある「ドルフィンモール」へ出かけました。ここはすごく規模の大きいショッピングセンターで、訪れた時は丁度バーゲンセールの真っ最中でした。フードコートで美味しい食事を済ませた後は、地元の人たちに交じってショッピングをするなど、楽しい時間を過ごすことが出来ました。

 その後、ホテルに戻った私たちは、空港内にあるスターバックスでお茶を飲んだり、お土産を買い揃えたり…。時間があっという間に過ぎていくアメリカ最後の夜でした。



<10日目>
 眠い目をこすりながら朝5時にホテルをチェックアウトした我々は、徒歩2~3分程の所にあるアメリカン航空のカウンターで搭乗手続きを済ませ、午前7時30分発の飛行機で乗り継ぎ地のロサンゼルスへと向かいます。ロスまでの飛行時間は5時間46分。マイアミとロスでは時差が3時間ありますから、ロサンゼルス到着は10時16分ということになります。

 ロサンゼルス空港では2時間19分の待ち合わせの後、今度は午後12時35分発の日本航空機に乗り換えて帰国の途につきました。ロスから関西国際空港までの所要時間は約13時間40分で、機内食は2回です。



<11日目>
 太平洋上の日付変更線を通過し、昼か夜か訳の分からないうちに午後6時15分、無事関西国際空港に到着です。とっても長~い空の旅でした。


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