モンブラン探訪

ロープウェイで行けるエギュ・デュ・ミディ山頂からは、ヨーロッパアルプス最高峰のモンブランが目前に!


 変化するモンブランの標高

     ▲ シャモニーから眺めるモンブラン
 モンブランの山頂は常に厚い氷に覆われており、標高が気候により変動する。そのため現在では、標高の計測が定期的に行われるようになっている。

 2007年9月に計測されたモンブランの標高は4810.9mとなっているが、実際の岩の頂上は4,792mであり、氷で覆われた頂上からは40m離れている。

 モンブランは年平均2万人の登山者によって登頂されているが、熟練した登山者にとっては難易度はそれほど高くない。モンブラン近くのエギーユ・デュ・ミディの展望台(標高3842m)までケーブルカーで登ることができ、そこからモンブラン山頂までの標高差は1000m程に過ぎない。

モンブラン山頂を地図上で綱引きする伊仏両国

 モンブラン(標高4810.9m)は、フランスとイタリアの国境に位置するヨーロッパアルプスの最高峰で、ヨーロッパではロシアのエルブルス山に次いで2番目に高い山である。

 モンブランの山頂については、イタリアとフランスのどちらの国に属するのかが、しばしば議論の対象となっている。

 1861年にトリノで開かれた会議で、国境線はモンブラン山頂を通るように定められ、現在のところこれが最終的な公式合意となっている。しかし、両国とも自国の地図においては、山頂を自国の国境線の内側に取り入れる傾向にあるのが現状だ。



 富士山より高いエギーユ・デュ・ミディ展望台

   ▲ エギーユ・デュ・ミディ山頂(標高3,777m)

ロープウェイで一気に頂上へ

 モンブランには登山をしないと登れませんが、 観光客はエギュ・デュ・ミディ山頂からモンブランを一望することが出来ます。

 山頂までのロープウェイが1955年に建設され、標高1035mにあるモンブランの麓シャモニー駅から3777mにあるエギーユ・デュ・ミディ山頂部の駅まで、約2800mの高度差を、途中の中間駅(標高2317m)で乗り継げば約20分で登ることができる。

  ▲標高3,777mに架かる橋
 ロープウェイの料金は、大人往復で84ユーロ(2015年5月現在)が必要。頂上には展望台や喫茶店、土産屋などがあり、モンブランを始めとした壮大なアルプスの眺めを楽しめる。

  ▲ 足元が透明の「空中の一歩」
 さらに、エレベーターで65メートル上がれば360度の大パノラマが広がり、モンブランは目前! 山頂にある全面ガラス張りの展望台「空中の一歩( Pas dans le Vide)」(標高3842m)はスリル満点です。

 ただし、山の天気は変わりやすく、夏の晴れた日でも気温が低くて雪が降ったりするので、防寒具とサングラスが必要です。また、心臓の悪い人や、乳児は上れませんので注意をして下さい。

※右上の写真の山頂部分に「空中の一歩」がある展望台の影が映ってま~す!


   ▲ ロープウェイでいざ展望台へ!    ▲ 眼下に見えるシャモニーの街 ▲ 残念ながら…この日の頂上は吹雪でした

 モンブランの観光と登山拠点

    ▲ モンブラン観光と登山の拠点 シャモニーの街
 モンブランに最も近い町は、フランス側ではシャモニー、イタリア側ではクールマイユール。

 1957年から1965年にかけて、この2つの町を結ぶ全長11.6kmのモンブラントンネルの掘削が行なわれ、以降50数年経った現在では、アルプス越えの主要なルートの1つとなっている。

 日本から観光で訪れる場合はシャモニーを観光拠点とする場合が多い。

<シャモニー>

 1924年に第1回冬季オリンピックが開催されたシャモニ・モンブラン(通称:シャモニー)は、ヨーロッパの最高峰モン・ブラン(標高4810.9メートル)の麓にあるリゾート地で、フランスにおけるアルプス山脈最大の登山基地となっている。

   ▲ 街中からモンブランを見上げる観光客
 シャモニーの街は標高1035メートルに位置し、冬のスキーや夏のハイキング以外にも、パラグライダー、ハングライダー、ロッククライミングなど、ダイナミックな自然を舞台にしたスポーツのほか、ゴルフやテニスも楽しむことが出来る。

 街のいたるところからモン・ブランを望むことができるシャモニーでは、色とりどりの登山服に身を包んだアルピニストたちがカフェでくつろぎ、いかにもアルプスの玄関口といった風情が漂います。


<モンブラン 入山規制へ>
 ⇒ フランス政府、モンブランの入山規制へ 温暖化と混雑に対応
 (2020.02.14)



 モンブランとケーキの関係

   ▲ 代表的な形のモンブランケーキ
 モンブランという名前のケーキの由来は、東京自由が丘にある洋菓子店の店主が1933年にフランスを旅した際、モンブラン山脈に見立ててカステラを土台にした栗のケーキを作ったことによるといわれています。

 このケーキが美味しくて当時大評判になりましたが、このモンブランの特許申請や商標登録をしなかったため、「モンブラン」が日本全国に普及。その後、モンブランは、姿を変えても「栗のお菓子がモンブラン」として知られるようになり、今日に至っています。

 名前の由来は、アルプス山脈のモンブランであり、フランス語で「白い山」を 意味する。フランス語ではモン・ブラン・オ・マロン(仏: Mont Blanc aux marrons、栗の モンブランの意。または短くMont Blancとも。地方によってはトルシュ・オー・マロン)と 呼ばれる。

【PR】


〈トップページに戻る〉

S-PLANNING
inserted by FC2 system